
通常、私たちが言うコルクとは、「コルクガシ」という木の樹皮を剥がして加工した素材の事です。
ヨーロッパの地中海沿岸の国々が主な生産地で、世界全体におけるコルク生産量のうち約8割はスペインとポルトガルが占めています。
コルクガシとは?
コルクの原料となるコルクガシとは、ブナ科の常緑高木(こうぼく)の一種です。
ヨーロッパではスペインやポルトガルをはじめ、フランスやイタリア。アフリカ大陸ではアルジェリア・モロッコなど、地中海沿岸が主な原産地です。
樹齢は200年以上、高さは約20m、幹の太さは2mにもなるという巨大な樹木です。
植えてから20年以上経ったのち、樹皮のコルク層を剥ぎ取ります。
それからおよそ十数年ごとに、その都度新たに生成されたコルク層を剥ぎ取る事ができ、様々な用途に加工されます。
材質の特徴としては、気泡、つまり空気を含んだ穴を多く含んでおり(多孔質)、弾力性に富み、その他にも保温性、防音性、防湿性など多くの利点を備えています。
コルクの様々な用途
主な用途としては、ワインボトルの栓がよく知られています。
コルクで出来た栓は弾力と程よい通気性があるため、ワインの熟成に適しており、はるか昔から使用されてきたようです。
それ以外の用途としては、マットやタイル及び床材として、あるいは断熱材・防音材としても使われます。
様々な工芸品に加工されたり、釣り具のグリップ、野球の硬式球の芯、バトミントンのシャトルコックにも必要な素材です。
掲示板として、メモ等を鋲(びょう)で留めるコルクボードなんていうのもありますし、グラスを置くコースターやマウスパッドにも、コルク製のものがあります。